□君の居場所-02-
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『あ、れ…?』








確か…トラックに跳ねられて……
なのに目を覚ましたら、そこは見知らぬ都会のド真ん中

道に座り込んでいた僕を通行人達はジロジロ見てくるけど、そのまま通り過ぎていく







『え?なに、これ……』







僕はとりあえず邪魔になると思って道の隅へと移動。その時、足元に落ちていた僕の鞄を見つけ、必死に中から携帯を取り出した





『お、お母さん…そうだ!お母さんに電話を…!』







携帯のアドレス帳から母親の番号を見つけ、僕はすぐに通知ボタンを押した。








『……あ!!おか……』

《この携帯は使われておりません。番号をお確かめの上……》








暫くの電子音の後、非情にも僕の期待した母親の声ではなく、アナウンスが流れ出した








『う、嘘……?』









あまりの出来事に僕は放心するしかなかった。

だから鞄の中の漫画が一冊無くなっているなんて、全然気付かなかったんだ……







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