君
□君の居場所-03-
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あれから数時間
こんな道端で呆けていても始まらないと覚悟を決めた僕は職安らしき場所へと来ていた。
まず生きていくには、やはり収入だろう。と思っていたのだが……
「戸籍は?」
『え、』
「あんたね、戸籍無いとかおかしいでしょ。なんか前科でもあるの?」
どうやら僕には戸籍が無いらしい
トリップだから何かしら特典でもあるかと思ったらマジで何もない
『す、すみません!出直してきます!』
「あ!ちょっと!」
戸籍無いとか、前科あるとか
そんな事、言われたら僕は逃げるしかなくて、職安から勢い良く飛び出した
ドンッ!
「ちっ……おい」
『ご、ごめんなさい!すみません!』
途中、誰かとぶつかったが僕はそれどころじゃない。
職安が下手に警察とか呼んでて、捕まったりしたら僕もう生きていけないもの
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