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『ぅ…ん……』







ピピピと鳴る電子音に沈んでいた私の意識は浮上する
手を伸ばし、音の発信源である目覚まし時計を止め、私はゆっくりとベッドから起き上がり、洗面台へと向かった








『眠……ん?』








歯磨きと洗顔を済ませ、昨日買っておいた菓子パンを食べながら携帯を開くとメールが一件
向こうの世界には通じない、こちらの世界に知り合いはいない。となると差出人はただ一人……





『また神様ですか……』






パンをかじりながらメールを開く
えっと……




【おはよう。昨日は良く眠れたかな?さて、いきなり本題だけど……そちらの世界での君の事だが、両親はいない。過去に事故で亡くした事になっている。そして暫く施設に入っていて高校生になった事を気に一人暮らしを始めた訳だ。石矢魔には転入という設定になっているから】








『ふむ、天涯孤独ってやつか。んで、転入…ね』








確かにカレンダーを見れば今は五月。入学式とかの記憶も無いし、正直転入で助かった

神様からのメールで、こちらの私の設定を理解し、私は制服に着替え、家を後にした








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