凡
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『…………』
「あ?誰だ、お前?」
『………神崎さん。とりあえず、あのリーゼント触って良いですかね?』
神「やめとけ」
東条達に出会って二日後
神崎の病室に訪れてみたら、何か一人増えてた。
『まぁリーゼントは置いといて……そちらの人は初めまして、ですね』
夏「うん、俺は夏目。石矢魔の三年だよ」
『私は一年の新堂晶です。何か夏目さんとは仲良く出来そうだ』
夏「奇遇だね。俺もそう思ってた」
神「それよりお前、今日はなに持って来やがった」
私と夏目がニコニコと笑いながら挨拶をしていたら、神崎さんが警戒するような物言いで私を見てきた
『今日はトランプを持ってきました』
城「普通だ……」
『あと胡瓜』
「「野菜出てきた!!?」」
夏「前は何だったの?」
『ハリセン。で、ど突いた』
『まだ鞄にあるよ、ほら』と夏目にハリセンを渡したら困った顔で「ありがとう」と言われた
その間に神崎がトランプを、城山が胡瓜を手に取っている
神「トランプはいいけどよ。胡瓜は食べるのか…?」
『いや、昨日テレビドラマでやってたんだよね。トランプ投げて胡瓜を真っ二つにするやつ。あれがやりたい、もしくは間近で見たい』
「病室でやる事じゃねーだろ。くだらねぇ」
『黙れ、リーゼント。つか誰だ』
姫「あ゛?お前、俺様を知らねーのか?東邦神姫の姫川だ」
『知らん』
姫「テメェ……!!」
神「あははは!いいぞ、新堂!もっとやってやれ!」
『命令すんな、死に損ない』
神「なっ…!?」
私に貶され、ギャアギャアと騒ぐ二人を無視し、後ろを振り返ってみたら夏目が爆笑を必死に抑えていたので、とりあえずハイタッチを交わす。
城山は慣れてきたのか溜め息をはいていた。
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