凡
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あれから数日が経って、夏休みに突入した
一方、私が女子の腕を折ったとか病院送りにしたとか。事実ではあるものの、その噂は尾鰭を付け広まってしまっていた。
向こうから喧嘩を売ってきたというのに……全く、面倒な話だ
ピリリリリ
ピリリリリ…
『ん?』
夏休みと言うこともあり、私は安全な日々を過ごす為に家に引きこもっていたら、突如携帯が鳴った
『はい、 新堂ですがー 』
夏「あ、 新堂ちゃん? 」
『おや、夏目さん。どうかしましたか?』
画面も見ずに電話に出ると、聞こえたのは夏目の声
夏「今日、暇かな?」
『何故?』
夏「 新堂ちゃん。最近、神崎くん達の見舞いに来てないでしょ」
『うん。面倒だからね』
夏「そのせいか神崎くん達、元気ないんだよねー。」
……気のせいだろうか
「元気がない」と言う割には夏目の声の後ろから何やらギャアギャアと聞こえる気がする
ハッキリとは聞き取れないが。
『仕方ないですね、分かりました。今から行きますよ』
夏「ありがとう。あ、お土産よろしくね!」
そう言って電話は切れた
つか、お土産を催促されたぞ、おい
『しょうがない。商店街でも寄ってくか……』
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