祓魔師

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「ちょっと待て!」

『………?』














入学式という事もあり、HRはすぐに終わった

教師の合図と共に教室が賑やかになってきたので鞄を持ち、僕は教室から出て廊下を歩いていると先程の青い彼が後ろから僕を追い掛けてきたのか、走ってきた












『なにか?』

「はぁ、はぁ…お、俺!奥村 燐!」

『……』

燐「お前は!?」

『…速水、琴音です』













僕が名乗れば「琴音だな!」と子供らしい笑みを見せる奥村燐













『で、何か用ですか?奥村さん』

燐「燐でいいって!さん、とか慣れてねぇし!」

『…では、燐。僕に何か用があるんじゃないんですか?』

燐「あ、そうそう!お前さ、この前メフィストと一緒にいただろ?」














この前……
あぁ、あの葬式の日の事か














『えぇ。いましたよ』

燐「って事はお前も祓魔師、目指してたりする?」













…別に目指してる訳じゃないけど…祓魔塾に通うのだから、ここは肯定した方が無難だな















『…はい。メフィストに薦められて、ですけど』

燐「そっか!じゃ、じゃあさ…一緒に行こうぜ!」

『…祓魔塾に、ですか?』

燐「塾…?」














…どうやら彼はまだ詳しい説明を受けていないらしい
ま、僕は別に構わないんだけど…














『…燐』

燐「ん?」

『メフィストから鍵は貰いました?』

燐「鍵?なんだそれ?」














やっぱりね…














『燐は先にメフィストから説明と鍵を貰っておいた方がいい。無いと後々、面倒になるよ』

燐「そ、そうなのか…?」

『うん。僕は先に教室で待ってるから』

燐「!…おう!」














メフィストに鍵を貰うため、燐は僕とは反対方向へと走っていく

それを見送ってから僕は人気のない所へ行き、一つの古い扉に鍵を差し込んだ













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