Blue Flame
□#3 童顔のオッサン
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お馴染みのPTと同時に、愛用の鞄も落ちてきていた。
その中からパンを出して貪る。そういえば朝ご飯とってなかったな、腹減るはずだ。
ついでにポケモンフーズを出して、皆に食べさせる。
……ライがね。本当にもう、ライがね。
他のメンバーは、満足したら離れたのにね。そりゃカルトは背中から離れなかったが。
ライだけは凄まじい執念で僕の足に抱きついてきたんですよもう。
多分一時間以上。
そりゃ甘えん坊だから仕方ないけど。
けどよ。
僕の足は痺れっ放しです。
シャワーズが何とか引っぱがしたけど、またひっつこうとしたから放置した。
今は頭に乗ってる。帽子みたいだ。
サナから話を聞いたところで、水を飲んだ。
「ふぅーーー……む。成る程ね。パルキアの奴、割と良い奴だったのかな」
つーかそれ、贔屓じゃないのかよ。ひ・い・き! 神様どうした。
でもそんなことどうでもいい。あいつは生きろと言った。
なら生きてやろう。最高に足掻いてやろう。
僕を生かしたことを後悔させるくらいに。
「ライ、落ち着いたかい?」
上から鳴き声が降ってきて、ライが音を立てて飛び降りた。
「ん。……さて、これからどうしようかねー…………サナ、何か案ある?」
PT内で最も聡いサナは、字も書ける。さっきもそれを使った訳だけど。
木の枝でたどたどしく文字を書いた。
『ひと さがす』
「ん……ま、それが妥当かな」
とくに反論する理由もないし。
空から見たら街があったから、そこを目指すことにした。