青学
□テニスのかぐや姫
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「昔々、あるところに、竹取の翁がおりました」
「竹取物語、だね」
「そうっす。続けまっせ。
竹取の翁がいつものように竹を刈りに行くと、
一本の光る竹がありました。
翁は妙に思い、
その竹を切ってみることにしました」
「竹取の翁と言ってるわりに、柔らかい文体だな」
「いいとこなのに口はさむな。
翁は光る竹に向けて、
鉈を大きく振りかざし、
ずだぁああああああん!!!!!!
と、思いっきり切ってしまいました」
「……怖っ」
「すると竹の中には、
なんとも可愛らしい様子で、
天才魔王不二周助様がおりました」
「なんで僕が出てくるのかな」
「翁――という名の部長手塚国光氏は、
こいつ俺のテニス部に入れたら俺ら団体で勝てるんじゃね?
と思ったらしく、天才魔王不二周助様を拉致しました」
「何故俺が出てくるんだ」