この思い、届け
□出会い
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ウチのバスケ部は強いらしい。
私が所属する女バスもそこそこ強いが、男バスは去年の全中で準優勝した。
優勝まであと少しだった。
もっと、戦力があれば……
だから、今年の新入生には期待している。
上手い子が入ってくれれば、今年こそは行ける…!
といった感じで今日の新入生歓迎会を楽しみにしていた。
「今年の一年、ミニバス経験者多いらしいな。」
男バスで同じく2年生の真中くんが言ってきた。
『本当っ!?よかった』
…そして、私の好きな人だったりする。
「あ、ほら。来たよ」
今年の新入生は34人。
やっぱり多かった。
全中で準優勝だもんね、だから有名校になったんだよ。
その中でも、目立つ5人がいた。
なぜ目立つか?
そりゃ、髪の色がみんなと違うから。
黄、緑、青、紫………赤。
あの赤い髪の子……すごそう。
それに、他の4人と比べて小っさくて…なんか可愛いかも。
なんて名前なんだろう…と思っていると、
ばちっ
と目があった。
…あれ?
今、あの子…私に笑いかけた?
てゆーか、ずっと目が合ってる。
なんでだろう、目がそらせない。
なんか…変な感じ………
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