この思い、届け

□お願いがあるんですけど
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試験期間が過ぎ、今日は久しぶりの部活。



征十郎とも最近喋ってなかったしなぁ








生意気じゃなくなってたりして!






…ってそれはないか。











部活に向かう途中で、ばったり征十郎と会った。



「『あ。』」



「そうだ、アホが見る先輩。

お願いがあるんですけど」



『なんでしょうか』



「こないだのお礼をするとでも考えて下さいね」



『あぁ…』








そういえば、この間手伝ってもらったんだった。



お礼してなかったからちょうどいいかも。







『おっけ。何すればいいの?』



「オレにバスケ教えて下さい」



『…………』




あまりにも普通すぎて、返事に困ってしまった。




「先輩?」



『え?あ、そうだね、いいよ。

でもさ、征十郎も十分上手いよ?

むしろ征十郎の方が上手いと思うけど』



「オレ下手ですから」




…ウザッ。自分が上手いってわかってるくせに。










まぁでも後輩のためだし?



ここはアホが見る先輩が先輩らしく教えてあげようじゃないか!




『わかった。じゃあ今日部活が終わったらね!』



「ありがとうございます」



『お礼だからね、気にしないで』



「…はい、ではまた」



『はーい』













…なんだ、素直で可愛いトコもあるじゃん。




部活早く終わんないかなー










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