この思い、届け

□なんででしょう?
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征十郎が先に帰ってしまった次の日。



私は、謝ろうと思って征十郎の教室へ行った。








『あの、せい…赤司くんいますか?』



「赤司くんですか?ちょっと待ってて下さい」






やっぱ一年生って小さいよね。



征十郎も背はそんなに低くないけど、この子達と同じ一年生なんだ…


可愛いな。






…と、一人でにやけていると




「何にやけてるんですか、先輩」





気付くと目の前に征十郎が。





『あっ、あのね、その…
「用がないなら帰っていいですか?」




『あるっ!

えっと、昨日の事で謝りたくて…』




「謝られるような事してませんけど」





うっわ、めっちゃ機嫌悪い……





『ごめん!

征十郎は最初から真中くんに教えてもらいたかったんだよね、私なんかが教えちゃって本当ごめん!』




「……はい?」




『だから、真中く……わゎっ!?』







言い終わる前に征十郎に強く手を引かれ、人気のない中庭の隅まで連れて行かれた。









『征十郎っ…どうしたの?』




「…………」




『征十郎?』




「……なんででしょうね、アホが見る先輩の口から利央先輩の名前が出てくるとムカってくるんです。

他の人だと何ともないのに」






…もしかして、アレかな。







『アレじゃない?

真中くんってバスケ上手いから、ライバル心もってるんじゃない?』




「ちょっと違う気がしますけど」




『そうかなぁ…』









「それより、アホが見る先輩って利央先輩の事好きなんですか?」




『へっ!?』




「そうですよね、喋る時いつもかみかみですもん」




『バレてた…?』




「バレバレです」







征十郎にバレるなんて…!


…よりによって征十郎に!









「よりによってオレですいませんね」




『あら?声に出てた?』




「はい。まぁせいぜい頑張って下さい」










…なんか征十郎っていつも最後にイラつくセリフ言って帰るんだよねー



本当ヤな後輩。










今年の合宿でしばこうかな……









continue.


→次回予告!
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