黒子のバスケ

□本当のキモチ
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「ねぇねぇ、名無しちゃんさん。
名無しちゃんさんってさ、赤司くんと付き合ってんの?」


昼休みに、クラスメートの子が聞いてきた。


『付き合ってないよ?』

「えー
だって毎日一緒に登下校してるんでしょ?
絶対何かあるよねーって思ってたの!」

『ないない!ただの幼なじみだよー』






こういう質問はよくされるから、いつも通りに軽いノリで返した。


「でもさ、ずっと一緒にいるって事は、ちょっとは意識してるって事でしょ?」

『どういう事?』

「だーかーらー
名無しちゃんさんは赤司くんの事好きなんじゃないの?」




『私が…征十郎を…好き…!?』

「うんうん!絶対そうだよ!」


と言い残してその子は自分の席に帰っていった。








次の授業は全く耳に入ってこなかった。

征十郎の事は嫌いじゃない。

むしろ好き。幼なじみとして。


でも、異性として考えたらどうだろう…

likeとloveだったらどっちだろう…





帰りには、征十郎が迎えに来てくれて二人で帰る。

当たり前の事だと思ってた。


でも、やっぱり高校生にもなって男女二人きりで帰るって…

なんか恋人同士みたいだよね。



どうしよう…

顔合わせづらいな…








放課後になって、征十郎が来た。


「帰るぞ、名無しさん」

『あ、征十郎、私今日掃除当番だから先帰ってていいよ?』

「いや、それなら待ってる。」

『遅くなるかもよ?』

「平気だ。」

『ありがとう』









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