黒子のバスケ

□キミを見つけた
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『うわー結構降ってきちゃったなー』



委員会の仕事をしていたら遅くなってしまい、いつの間にか大雨が降っていた。



『傘持ってないし…どうしよう』



もう少し学校で雨宿りしてるか走って濡れて帰るか悩んだ挙句、
結局走って帰る事にした。


一気に帰るために呼吸を整えて心の準備をしていると…







「あの、どうかしましたか?」



『うっわ!誰!?……ってなんだ、空耳か』



「こっちです」



『わゎっ!』




全然わかんなかった…



あ、髪の毛、キレイな水色だなぁ






「もし傘がないんでしたら、貸してあげましょうか?」



そう言って折りたたみ傘を差し出してきた。



『えっ、いいよいいよ。悪いし』



「僕は二つ持ってるから平気です。

…ほら、どうぞ使って下さい」






その時の彼の笑った顔が、とても落ち着くような笑顔でドキッとした。



そして、傘を貸してもらう事にした。



『…ありがとう』



「いいえ。

では、僕はここで失礼します」



彼はスタスタと帰ってしまった。



(…あ!名前聞かないと…!)



『あのっ…!!』



しかし、もうそこには誰もいなかった。


しょうがない。
明日傘を返す時に聞こう。












…帰り道、彼の笑顔が頭から離れなかった。



彼の事、好きになったのかな。



明日それも確認しよう。









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