黒子のバスケ

□僕の色に染まる
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僕の可愛い可愛い名無しさん。















名無しさんは僕の彼氏だよね、恋人だよね、そうでしょ?








こんなにも愛しているのに…

なぜ僕だけのものにならない?














名無しさんが僕以外の奴と少しでも喋っているとそいつを殺したくなる。







僕の名無しさんに近付くな。












だから名無しさん、僕以外の奴と喋るな触れるな目も合わせるな。







そう言い聞かせたはずなんだけど。












どうやら名無しさんは僕の命令が聞けないようだね。







僕の命令は絶対だ。








僕に逆らう奴は親でも殺す。












…たとえそれが名無しさんだとしても。

























「名無しさん、ちょっと来て」




『どうしたの、赤司くん』




「名無しさんは、どうして僕の命令が聞けないんだ?」




『だっ、だって…』




「僕はこんなにも名無しさんを愛してるのに、どうして名無しさんは僕のものにならないんだ?」




『…………』




「知ってるよね、僕に逆らう奴はどうなるかって」




『……!赤司くんっ…やっ……』










その怖がる顔も、怯えた声も、これからは全部僕のものになるんだ。













そして僕は、怖がる名無しさんの二の腕を鋏で刺した。








赤い血がつーっと流れ出てきた。










あぁ、僕の色だ。







そうだ、名無しさんは全て僕の色で染まればいいんだ。






僕の色に塗れて…僕と同じ色に……
















名無しさんは、必死で僕に何か言いたげだった。











でも、これでもう名無しさんは僕だけのものになった。
















もう誰にも触れさせない、僕の可愛い可愛い名無しさん。










……僕だけのもの。









fin.
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