☆ 

□春夏秋冬
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「…………寒い」
「だって冬だし。雪降ってるし」

零崎が両手を擦り合わせながらそれに息を吐く。
その仕種と、赤くなった頬が可愛くて僕は思わずキスをした。

「なっ、いーた………」

そのまま両手を零崎の首に持って行った。

「ひゃ!ちょっ、やめろって!」
「首は暖かいよ」

零崎の熱で、指先がじんわり溶けるみたいだ。

「冷たい冷たい冷たい!」
「あー暖かい」
「畜生俺もやってやる!」
「うわっ………」

冷たくなった零崎の指先が僕の首にまわる。

「おー、溶ける溶ける」

同じこと言ってるし。

「はい終わり」
「は?いーたんの方が長かっただろ、ずるい!」

零崎の異議を無視して、その言葉を遮るようにキスをした。
唇を離さずに、握ったままの零崎の手を僕の右ポケットに入れる。

「…………」
「こうしてれば暖かいでしょ?」

僕は零崎の手にポケットの中のカイロを握り込ませた。

「零崎、顔真っ赤だよ」
「……寒いからだっつの」
「へえ」
「にやにやすんな!」

まあ、そういうことにしておこうか。

「…………熱い」
「え?」
「いーたんの手、熱い」
「………はは」

顔が赤いのは僕も一緒、か。





fin*





 

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