Z E R O B O K U

□No Title
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「っ……ん………」
「いーたん、声出して」
「いや、だっ………ばか」

零崎が腕を伸ばしてシャンプーの容器を手にとった。
上のポンプを押して、自分の指先に絡める。

「待って……零崎、やっぱ」

嫌だ、と言おうとした所で、零崎に唇を塞がれた。
いつの間にか指先は僕の秘所にあてられている。

「っ……つめた……ぁ」

指が入ってきたのが分かった。
シャンプーのおかげで楽なものの、今の僕ではやっぱりきつい。

「いーたん、力抜いて」
「無理だってば……っ……!」

一瞬、僕の中が掻き回された。

「あ………零崎、待って」
「何?」
「何か、へん……っ……」
「あ、一回いっとく?」
「言うな………!……ぁ…」

零崎は僕の中にもう一本指を挿れる。

「入らないって………!んっ……」
「大丈夫だって」

零崎は僕の体を軽く持ち上げた。
指が中に押し込まれる。

「いっ……………っ、あっ……」
「……いった?」
「ふ……っ、うえ………」

情けなくて涙が出てくる。

「何かいつもより透明な気がする。体が発達してないからかな」
「ばかっ……」
「泣いてるいーたんも可愛い」
「……うるさい」
「いつもは指だけでいくことなんてないのにな」
「うるさいってばっ!」

零崎の頬をひっぱたいてやった。
力の弱い今の僕では全くダメージを与えられなかっただろうけど。

「かはっ」
「〜〜―っ………」
「もう一本」
「やめっ………あ!痛っ……!」
「我慢して。ちゃんと慣らしとかないと大変だから」
「もうやだっ」
「もう遅い」

零崎はぐ、と指を中に押し込んだ。

「――っ!や、だ、っあ」

中を爪で引っ掻かれる。

「いーたん」
「………」
「もういいよな?」
「っ………!零崎、無理だって!」

絶対入らない。有り得ない。

「っ……うぁ」

指が引き抜かれた。

「何す……んっ」

零崎は僕にキスをしながら、抱え込むようにして自分の膝に座らせる。

「多分こっちの方が楽だから」
「………や、いやあっ……」
「力抜いて」

零崎が軽く中に入ってきた。

「ひ、や……も……」

ぐ、とゆっくり体が降ろされる。
痛い。
零崎はもう一度シャンプーを自分の指に絡めると、繋がっている部分をなぞった。

「っあ、あ………」

うなじにキスをしながら、ゆっくりと僕を降ろしていく。

「は……きつ……」
「無、理……だって……ぁ……」
「………いーたん」
「……ん、」
「ごめん」

そう言うと、零崎は一気に僕を降ろした。
鋭い痛みが駆ける。
涙が溢れてくる。

「…………!!……ぃ……た………!」

声がかすれる。
零崎はそのままの姿勢で僕を後ろから抱きしめた。

「いーたん、すげー可愛い」
「……っ……」

零崎は指で僕の鳩尾あたりを押した。

「……わかる?ここ」
「ひっ………ぁ」

零崎がそっと腰を浮かせた。
僕は衝撃に耐えられず、俯いて歯を食いしばる。
零崎は背中に舌を這わせながら僕を包む。

「っあ……はやく、いってよっ……」
「いーたんも気持ち良くならないと意味ないから」
「………はあ……っ……」

苦しくなって、一度深く息を吐く。
すると、楽になったのか少しだけ痛みが引いた気がした。
零崎が再び腰を揺らす。
痛みより気持ち良い方が強くて、思わず声が出る。

「いーたん、顔あげて」
「やっ………」
「あげて、ほら」

後ろからあごをすくわれる。

「何……」
「ほら、ガラス。俺たちが映って鏡みたい」
「………っ……!……や、あぁっ……」
「目つぶんなって」

体が突き上げられる。
硝子に映った僕が身をよじって声をあげる。
くそ、この変態。
刹那、僕の体がびくっと震えた。
やばい。

「零崎っ、も、だめ………」
「ん………いいぜ……」
「くっ………ぁ……は、あ、ぁ……は………っ」
「……っ……は………いーたん、大丈夫?」
「だ………」


大丈夫じゃない、と言おうとした所で、急に僕の意識は途切れた。



 
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