Z E R O B O K U

□LAST.
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「っあ………!」
「は……いーたんっ………」




零崎は、僕の全てを自分に刻むように、優しく、柔らかく僕を抱いた。

僕もそれに応えて、零崎の全てを僕に刻んだ。




「……っ……ぜろ、ざき………」
「いーたん……」



お互いの名前を、何度も何度も呼び合って。


「………っ……」
「あ………ぁ……っ……!」


零崎が何度目かの絶頂に達して、僕も同時に果てた。

「………はあっ……」
「………辛くねぇ?」
「んっ……大丈夫………」

瞳に入ってくる汗が痛い。

零崎は、僕の汗を指先でそっと拭った。

それから僕に深くキスを落とす。

零崎が僕の体を裏返して、僕は零崎に背中を向ける形になった。

「零崎?」

零崎は僕のうなじに唇を這わせる。

僕の体は、零崎の動きに合わせて震えた。

「っ……あ………」

その快楽から逃れるように、僕はベットに爪を立てる。

「あ…んっ……」

零崎は後ろから腕を回して、僕の背中にキスをした。

零崎の指先が胸に伸びる。

「やっ……だめ…………」
「いーたん」

耳元で囁かれる、僕の名前。

零崎が僕の胸の突起を軽く引っ掻いた。

僕の歯の間から、ひゅっ、と息が漏れる。

「はぁ……んっ……零崎っ………」

零崎は両腕で僕を抱きしめた。

「ふ……?」
「……いーたん…………」

耳元で聞こえる、零崎の苦しそうな声。

「俺、いーたんが好きなんだよ」
「………うん」
「本気で好きなんだよ。………いーたんの事、欠片だって忘れたくない」

零崎は頭を僕の背にもたれさせる。

「………僕も。本当に、零崎が好きだ。愛してる。戯言なんか遣わない」
「……ん……」


零崎は頭を上げて、動きを再開させた。

僕の唇からは、再び喘ぎ声が漏れる。

それから、零崎は僕を自分と向かい合わせた。


「っ…………!」


零崎が僕の中に這入ってくる。

「っ………あ……あっ……」
「……いーたん」




愛してる。




と囁いて、零崎は腰を揺らした。







僕等は抱き合いながら、好きだと囁き続けた。






 
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