H I T O I Z U

□ss
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[バレンタインデー]

重い。
重い重い重い。

「………重いっつってんだろ!!」

その怒鳴り声を聞いて、人識の腹の上に馬乗りになっている出夢は笑った。

「ぎゃははっ、おはよー零崎。ハッピーヴァレンタイン!」
「おはよって……今14日になったばっかりだよ!いいからどけ!!」
「ちぇー、重いなんて傷つくなあ僕」
「ちょっ………」

出夢は人識の顔を両手で固定すると、くっつきそうなほど顔を近付けた。

「さて、問題です」
「………は?」
「ここにチョコレートがあります。零崎人識くんはそれが食べたくて仕方がありません。しかしチョコは匂宮出夢くんが今にも口に入れそうです。さて、どうやって食べますか? 1.口に入れた所を奪う 2.口移し 3.口移し」
「いやいやいやいや!口移ししかねーじゃん!大体俺はチョコなんて」
「因みにチョコレートは目の前にいるかっわいーコが頑張って頑張って手づくりしたものです」

そこまで言って、出夢はにいっと笑った。

「答えは?」
「……………」
「零崎ー?」
「い………1番」
「合格」

言うなり、出夢はチョコを口の中に放り込むと、人識に噛み付くようにキスをした。

「っ……んっ………」

唇の隙間からわずかに甘い声が漏れる。

「は……っ…」
「……ちょっと甘すぎたかな」

出夢は指で唇の端についたチョコを拭った。

「零崎どうだった?」
「俺はこのくらいの方がいいかな……」
「そうか。じゃあ良かった。ところで零崎」
「?」
「まだチョコあるんだけど、食べない?張り切りすぎちゃったんだよね」
「いや、俺もー寝たいっつーか………学校あるし」
「嘘つきー。零崎は素直じゃないなー。……おしり、何かあたってるんだけど」
「―――っ!!」
「ぎゃははっ、零崎顔真っ赤」
「おまっ……」
「目の前においしそうなチョコレートとおいしそうな出夢くんがいます。さて、どちらから食べますか?」

そう言って出夢はつー、と人識の胸をなぞった。

「っ………」
「素直になれよー」
「………どっちも、だっ」
「…………ぎゃははははっ!!傑作だぜ!正解正解大正解。どーぞ」

出夢はベッドに自分の身を投げ出した。


「つか、自分で脱げよな……」
「女の子に脱げだなんて零崎の鬼畜っ……」
「お前は男だ!」

出夢は人識の背に絡めるように腕を回した。

「……零崎、キスして」
「………脈絡ねーなあ………ほら」
「ん」


やっぱり、甘い。







…なにこれ!←
やっぱり私にひといずは難しいで、す………orz
 
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