長編&短編
□チャイルド☆パニック
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ある朝、オレは詩紋と一緒に出かけようと思い藤姫の館に行くと直ぐ様詩紋の部屋に向かいまだ寝ていた詩紋の布団を剥ぎ取り。
「詩紋、起きろよ!出掛けよう…ぜ…?!」
叩き起こそうと声をかけた瞬間思わず目を見開いた。
「なっ!?こいつ、詩紋なのか…?」
布団の上には、いつもの詩紋ではなく詩紋にそっくりな五歳くらいの子供が小さく丸まって眠っていた。
オレの大きな声により詩紋らしき子供は目を覚ますとオレをじっと見てから「ふぇーん」っと泣きだした。
「イノリくん、どうしたの?」
「オィオィ、朝っぱらから何なんだよ?」
「幼子らしき泣き声がするが、何事だ?」
その泣き声に何事かと思い、あかね、天真、頼久の順に部屋に入ってきた。
「オレにも、分かんねーよ!詩紋に用事があって来たら、詩紋の代わりにこいつがいたんだ!」
オレは、困ったような表情で事情を説明した。
あかね達も、詩紋らしき子供の姿を見てかなり驚くがとりあえず泣き止ませようと、あかねは詩紋らしき子供を抱っこしながらあやす。
「大丈夫、怖くないから落ち着いて。ねっ?」
「ひっく…うっ、おねえちゃん、だぁれ?パパとママは?」
詩紋らしき子供は泣き止むとキョトンとし、小首を傾げながらあかねに尋ねた。
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