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□佐伯 瑛7/19〜お誕生日会☆7月〜
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《佐伯瑛》GS2
「て〜るっ」
「ん〜?」
まだそれほど人の多くないビーチに寝転んでいたら、愛しい声に呼ばれた。さっき『キレイな貝殻探してくるね♪』って言って砂浜を駆けていってから、気付いたら寝てしまったみたいだ。
「なんだよ?」
「へへへ〜見てみて♪」
俺の横にペタン、と座り込んで嬉しそうに笑う恋人の姿に思わず俺のほっぺたまでが緩みかける。
「何?」
「これ!!」
つい、と出した手には小さな貝殻がいくつか並んでいた。そしてそれは細い紐で一列に繋がれている。
「これ…」
お世辞にもキレイな出来とは言えないそれはコイツの性格を表していた。
「これ、手作り…」
「そうだよ〜!今、拾ってブレスレット作ったの。瑛、誕生日だしね!」
起こした身体についた砂を払ってから、そのブレスレットを受け取る。
「お前、相変わらず不器用だな。」
「ぅ…だって…」
「嬉しいよ、サンキュー。」
わざわざ道具を揃えて隠して持ってきて、それで俺が貝殻拾いに興味を示さないのをわかってて…天然だと思ってたけど、意外と侮れないな。
「つけて…くれる?」
「どうすっかなぁ。」
「せっかく作ったのにーーー!!」
「ははは、冗談。ちゃんと付けるから安心しろよ。」
ブレスレットを左手に通して、そのまま顔を寄せて鼻先にキスをした。
「大事にしてね?」
「当たり前だろ。」
照れくさそうに微笑む表情が可愛くて、悔しいけど自分がコイツに惚れ込んでるのを実感した。
夏休み前の砂浜はまだ人に踏み荒らされてない。だから、こんな小さい貝殻も綺麗なままなんだ。
俺の誕生日、それが今日でよかったって思えた。
《fin.》
☆プチあとがき☆
私、ヒロインが不器用なネタ好きだね(^_^;)気付くとそれを書いてしまう自分がいます…
とにかく瑛といえば海!なので、こんな感じにしてみました♪
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