再びの夢

□9話
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少し場面を変えてここ、白堂について少し説明しよう。

正式名称は白堂学院高校、しかしそれでは長いので白堂と呼ばれる事が多い。

ここの最大の特徴としては、野球部の甲子園の常連であり、高い確率で甲子園に行ける為、この区域で本気でプロを目指すなら白堂へ行くのが最低条件と言われる程である。

確かに実力もあるのだが、甲子園でも最強と名高い神徳学院、西強高校、王竜学院高校、帝王実業の四校は特に勝率が高く、この高校は四強と呼ばれているこの高校には勝つ事が難しく、四強に加えて最近はあかつき大付属等も力を付けているので苦しい立場だが、それでも全国に名を連ねる強豪である。

その高校の前に、大きめの帽子を被り、茶色の薄着のジャンパーに、黒いジーパンを履いた少年が校門前に腕組みをして立っていた。

もしかしたら分かると思うが、黒川雅人である。

ちなみに長い髪も帽子の中にギチギチになるまで突っ込んであるので問題無いが、やはり帽子自体が大きめなので目立ってしまう。


黒川「…………」


今日は休日なので部員と教師以外はおらず、門も固く閉ざされている。

しかし黒川は少し離れた場所で無言で校門を見ていた。
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