リクエスト館

―‥・+夏の楽しみ+・‥―
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「いぃ〜やぁ〜だぁーっ!!」
「いい加減にしなさいキラ!」
「なんでアスランはちゃんと男物で僕は女の子のなのぉーーっ!!」



今日は、年に一度の、七夕を目的とした夏祭り。

アスランとキラは2人でその祭に行く約束をしていて、「ならせっかくだし♪」と、キラの母カリダが2人分の浴衣を用意した。

片方は男物で、もう片方は、女物のものを。

そして現在地はキラの家の一室。

カリダは女物の浴衣をもち、キラを部屋の隅へと追いやって行く。



「僕も男物がイイ〜〜っ!!ってか、ソレ着るくらいだったら私服で行くからぁっ!!!」

「だぁ〜め!アスラン君だってもう着替えてるんだから!」


逃げ惑うキラに詰め寄るカリダ。
――――とその時、部屋のドアがノックされた。


「はい」


せっかく追い詰めたキラを逃がせなくて、カリダは顔だけドアに向けて返事する。

ゆっくりと開いたドアの向こうには、浴衣姿のアスランが立っていて……。


「わっ…/////」
「まぁっv」


モスグリーンにストライプ柄のそれは、アスランによく似合っていて、加えて髪を一つに束ねた姿は、色っぽくて綺麗すぎて、キラは思わず見惚れた。
カリダは歓喜の声をあげる。

「おばさん、あの俺、着方よくわかんなかったんですけど……。これで大丈夫ですか?」
「ええ、大丈夫よ!よく似合ってるわぁvV」
「よかった。……って、何してるんですか?ι」

途中からしか見ていないアスランは、この奇妙な光景に思わず呟いた。
カリダが、壁に追いやられたキラに女物の浴衣を突き出してるのだから。


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