The oath of the star
□My beloved lover
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「ラクス………?」
『テヤンデイ』
「痛っっっ」
ラクスの姿を認め起き上がろうとするが起き上がるよりも先に何かが頭を強打する。その勢いの良さに軽く意識が遠のいた。
「まあ、ピンクちゃん。悪戯はいけませんわ。キラに謝って下さいな」
『ハロ、キラ。ア〜ソ〜ボ?』
ピンクハロに謝罪を求める事じたいが難しい。自分の寝ていたベッドの上でピョンピョンと無邪気に跳ねまわるラクスのペットロボ。アスランの作ったものだけあってとてつもなく高性能だ。ラクスの言う事だけは聞く様で窘められれば人に飛びつくという事はしない。
「ハロを医務室に連れてくるのはちょっとまずいんじゃないかな。それにどうして僕はここに………」
「まあ。覚えておりませんの?メサイアが落ちて停戦宣言が終わってすぐ倒れたのですわ。停戦の書類とか締結とか条約とかは後々しかるべき場所で行われる事でしょう。今はプラントに向かっている最中ですし、おそらくこの艦でのやるべきことがすべて終わりましたので気が抜けてしまったのですわ。終わると同時に意識を手放しておられましたもの。今までの疲れがどっと出てしまったのです。今日一日はおとなしくお休みになられてはいかがです?現在、差し迫ってやらねばならない事はありませんし、それまではお休みしていてもよろしいのでは?」
ラクスにそう言われてしまえばグウの音がでない。無理をして倒れたのは確かだ。これで仕事をしようとしたならばこの艦の全員が寝ていろと言って仕事を奪うのは目に見えている。それで怒られて皆の気を患わせるよりかは大人しくこっそりとサポートすればいいだろう。