Request novel

□海に行こう!!
1ページ/12ページ


 白い砂浜、青い海、はしゃぐ声がこだまするこのアスハ家のプライベートビーチで白く燃え尽き、灰になりかけた石像が2つ。

 その石像の彼女のはずの女性たちは楽しそうにカキ氷を食している。

 その場面を見ていた周りのものたちは哀れみの眼で彼等を見るが、その目は自業自得と云わんばかりの物だった。


「アスラ〜ン、シ〜ン。生きてる〜?」


 間延びして状況を理解していないような声を出しているのはこの状況を作り出した張本人の双子の弟、キラである。

 キラは石像と化した2人に近づき、揺する。揺すられ、現実世界に引き戻されは2人は声をそろえてキラに抗議する。


「「いったいさっきのは何だったんだ(ですか)」」


 2人はキラに詰め寄る。

 だが、詰め寄られたキラにはいい迷惑な話だ。自業自得だというのにこの2人いまだ理解していない。

 第一この状況の根源は自分達の不注意な発言であり、先ほど行われていた事自体はなんら問題のないはずのものだった。

 そもそもこれは親睦を深めるために行ったことであり、その行動に水を刺し、不快なものに変えたのはこの2人だったりする。





次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ