The oath of the star

□Misson
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 スクリーンに映し出されている議題に神妙な顔つきで話し合う議員。これは早急に手を打たねばならない様なもの。いったいどうしてこんな事になったのか………


「やはり然るべき者が現地のアレをどうにかせねばなるまい」


 初老の議員が重々しい口でいう。その言葉はもっともなのだがそれができればこんなに悩みはしない。


「あの場所に行く者の選別は出来てはいるのですが問題は………」


「ああ、アレか………」


 その問題の場所に行くのは何ら問題ない。行くだけならばの話だが。


「アレに気付かれずにソレに対処出来るのは並大抵なものでは無理でしょう」


 話し合いに参加していたイザークは神妙な顔でその事を告げる。そのイザークに同意する形でラクスは困りはてたように告げる。はたしてこの事をあの人が請け負ってくれるだろうかと。


「これはあの方が一番の適任者ですけれど………」


「確かに。ソレを片すのには十分な知識を持った人間とそれ相応の技術のあるもの。場合によっては他の事と並行しながらプログラムを即座に書き換えられるような芸当ができるものでなくてはなりません。ですがあの場所へ行くのはあの方には無理です。一応あれでも……」


 口ではそうは言っているがこの流れではもしかすればとの希望の意識も持ち合わせている。そしてそれは他の議員も同じ思いだ。彼の言い分の方が正しい。だが問題はこれをあの人が承知するかどうかだ。それだけの腕を持っているのはあの人ぐらいだ。

 だが、ここに行くことができるのは特定の条件のそろった者のみ。その条件の一つがあの人には当てはまらない。だが、背に腹は代えられない。

 それに思い至った一同はジーッとある一定の方向にいる人物に視線を送る。その人物は自分が適任だとわかってはいるがこれに参加するのはいささか気が引ける。背中にはだらだらと冷や汗が流れており、絶対に嫌だと言っているのがわかる。

 だが周りの者はその逃げ道を塞ぐかの様にその人物が逆らえない人物に目をやると示し合わせたうようにいっせいにたたみかけるように話し始めた。





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