小話

□小話
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ねぇ…どうして君の涙を止められるのは俺じゃないの?
ねぇ…どうして君を抱きしめてあげられるのはアイツなの?


なんで俺じゃないの…






「日吉…」


ほら、また君が泣いている。アイツのせいで泣いている。

俺なら君を泣かせない。俺なら君にそんな苦しい想いをさせたりしない。


だからさ…アイツなんてやめなよ…俺にしなよ…



振り向いて…


俺を見て…



ねぇ…



「日吉…」




なんでアイツは君が泣いているのを知ってて、他の女と笑っていられるの?
なんでアイツを君は愛してられいるの?




なんで君を泣かせているのにアイツは平気なのかわからない。いや、アイツの考えなんかわかりたくもない。


君を抱きしめて、愛してるって言えるのはアイツだけなんだよ。

どうしてわからないんだよ。


決めた…


「跡部…」


俺やるよ


「お前から日吉を奪ってやる…」


もう君を泣かせはしない


「待ってて日吉!」


アイツの君に愛されて当然って顔を歪ませてやるから。


ねぇ…君を救う役はアイツじゃなくて俺でもいいよね?




日吉…





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