「侑士〜」
忍「お〜雛姫やん。久しぶりやな」
「だね〜近所だけど中々会わないもんね?」
忍「ほんまにな(笑)」
あたしと侑士は幼なじみだったりする
でも中学生になってからはお互いに部活があったりとかで会うことはあまりない
同じ学校なのに会わないのはうちの学校"氷帝学園"がマンモス校だから…
「テニス部は順調?」
忍「あ〜めっちゃハードやなι跡部が部長になってからキツなっとるから(苦笑)」
「あはは〜(笑)跡部くんて完璧主義っぽいもんね」
たわいもない話をしながら久しぶりの二人の帰り道
侑士がずっと前から好きなあたしにとってはすごく嬉しい時間
(……緊張もしちゃうけど)
侑士はうちの学校でも1・2位を争うぐらいに人気がある
ドラマですかってぐらいにモテてるから、女の噂は後をたたない
それでもやっぱり好きで片思い10年目だ
思いを伝えれないのは怖いから…
口に出してしまえば侑士はもう笑ってくれなくなっちゃうんじゃないか
側にいさせてくれなくなっちゃうんじゃないか
マイナスばかり考えて動けなくなってしまった
忍「雛姫?どないかした?」
いけない。ボーッとしてた?
「ん?侑士はかっこいいなぁ〜って思って♪」
忍「なんやねんそれ。誉めても何も出てこうへんで(笑)」
「え〜期待したのに(笑)」
この心地良い居場所を失いたくないから
あたしは今日もまた気持ちに蓋をする
忍「しゃ〜ないな…コンビニでアイスやで」
あたしの頭を撫でながら言う侑士(落ち込んでるふうに見えたかな?)
「やった♪じゃコンビニへゴー!!」
忍「ほんま雛姫にはかなわんな(笑)」
「ヘヘッ♪」
久しぶりに君に会えて
また好きが大きくなっちゃったよ
優しくしないで
(気持ちが溢れてきちゃうから)
片恋ゆえに拒否をするより