他キャラ小説

□Report of a gun
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その日私はオーブ首都オロファトの近郊、港町へ海を眺めようとひとりで散策していた。
本当はアスランと約束していたが、任務の都合で一緒に出掛けるのは断念した…。



港町は市場も開催されていて、多くの人々が集い、辺りは賑やかで雰囲気も良い。
見慣れない果物や魚介類も陳列され、興味を持ち見ているだけでも時間が過ぎ行く……。



アスランも一緒に来れれば良かったのにな…と、残念に思った。




数年前はやはりこの街も地球連合の攻撃を受け、辺り一面瓦礫に埋もれ廃墟と化していた。
しかし元よりあった住民性なのか、互いが手を取り助け合い、ここまで復興した街だ。
国民のこのみなぎるエネルギーを感じて欲しいと思ったんだ。

ま、任務だから仕方ないんだけどな…。


複雑化する世界情勢の中で、良い意味で互いに影響力をふるう外交活動を行わなければならい。
国民を蔑ろにしている訳ではないのだが、国家元首が国を長期不在にするのは、あまり快くない
感情も芽生えるのではないのか?と、他の氏族からも指摘されている。

ではどうすべきで、そう言った政策を執らねばならないのか……判断に戸惑う事は今でもある。
どれが最良でベストなのか……考える事は沢山あるな……。


そんな時、こう言ったナチュラルもコーディネイターも共に平和に暮らす国民の姿を見ると、
この皆の為にも早期の世界平和を目指さなくてはならない…と気が引き締められ、
自分を奮い立たせる事が出来る。

迷うより歩みを止めるより、成したい事貫きたい事をすれば良いと思えるんだ。
必ず世界もオーブの様に成れると…信じているんだ……私は。




「国民達にはいつも私は助けられている……まったく、甘ったれな国家元首だな。」




自分の未熟さを思い知り、受け止め、また新たに想いを固めたその時、私の背後から突然
思いもよらない言葉が投げかけられた。




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