歌姫

□Visitor
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 祈りの歌声寂しい野原に
 小さな光が照らしてた…







ラクスは1人、暗い屋敷の中で歌っていた。

静かに口ずさむ歌は、希望を歌ってはいるが、どこか弱々しかった。


アスランに泣き付いてしまえば良かったのだろうか?
そうすれば、少しは気が楽になった。
疑ってばかりでは、駄目かもしれない。


思い出の中のアレックス…アスランは、優しかった。
不器用で、繊細で、実は無邪気な所もあって、プライドも持っていた。

もし、また会えたなら、信じて話をしてみよう。

ラクスは決意した。



その時、声が聞こえた。


「すみませーん!」


誰だろう?
やはり、軍人だろうか?
自分と同じくらいの年に感じる、幼い声だった。

少なくとも、アスランではない。





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