歌姫

□Message
1ページ/3ページ

 広く優しく流れる
 その静けさに辿り着くの








小さな封筒を開けたラクスは、入っていた紙に書かれていた字を見て、驚いた。
そして、泣きたくなる。

見間違えることなどない。

血は繋がっていなくても、心と絆の繋がりの強さなら、負けない自信がある。


「ぉ…父、さま…」


涙の混じった、微かに口から漏れたその声は、誰にも聞こえなかった。


ただ、ラクスの涙を予測していたアスランは、視界の隅で泣くラクスを静かに見守っていた。







ラクスは溢れ続ける涙を堪えて、優しさの溢れる懐かしい文字を読み始めた。







次へ
前の章へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ