妖怪怪奇浪漫
□執筆中
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鬱蒼とした森の中を、俺は歩いていた。
薄暗い森の中を、俺は歩いていた(二度目)。
コンパスを頼りに、俺は歩いていた(三度目)。
なんでこんな事になったんだ?
思えば、三時間くらい前だったなぁ……。
あ、何気に説明口調だ。
「ではレン君、さっそく『フォレストシティ』に向かってくれ」
と、モーソさんが言った。
正直、我が耳を疑ったね。
頭の中で『パードゥン?』と連呼したね。
蹴り殺す一歩手前さ!
「なんでフォレストシティに?」
「フォレストシティで、マウスの入団試験を受けてもらう。試験に合格すれば、晴れて入団だ」
……パードゥン?
「すぐに入団できるんじゃないんですか?」
「んなわけないだろう。調子に乗るなよ、青二才が」
「…………」
モーソさんは、地図とコンパスとギアを残し、去っていった。
ちなみにギアとは、様々なツールが詰まった機械の事だ。
かざす事で、妖怪のデータを見れる『スキャナー機能』など、マスターには必須の物である。
まあ、そんなこんなで、樹海をさ迷ってるわけさ。