キリリク小説
□真央は何も悪くないのに…
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口から出る吐息が寒さを感じさせる季節も終わり、街道には人混みで賑わっており、真冬とは反対の夏の暑い季節である。
そんな平凡な時期に起こってしまった出来事である。
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「…はぁ〜……」
「どいしたんだ、真央。」
優兄と神兄に顔を覗き込まれてしまった。
今、家族で買い物に来ている。
…どいしてかと言うと…
一般的に、夏休みは7月の下旬から始まるのだが、此処の藍澤学園は7月から8月の2ヶ月間が夏休みとなる。
始めの頃は駿と一緒に生活していたが、母さんから電話が掛かってきた。
「真央ちゃん、お願いがあるの。家に帰って来てくれない。真央がいないと寂しいからね。」
母さんに敵わない俺は、駿に事情を告げて、自分の家に帰省した。
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