キリリク小説
□真央は何も悪くないのに…
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そして今日、7月21日は母さんの誕生日だから、家族の皆で買い出しに来ていた。
ですが、聞いてく下さい。
ウィッグを着けられてしまい、腰まで髪があります。
そして今は、女の子の格好をしています。
何が悲しくて、家に帰ってまでもこんな格好してるんだろい。
確かに慣れてるよ。
学校でも女の子の制服着てるからね。
でも、家では解放されたかったのになぁ。
出かける前に、母さんにお願いされた。
「この服きてね。」
そう言われて、両手の上に渡された女の子の服。
「嫌って言ったら、どうする?」
母さんは何も言わずに笑っていた。
目は笑っていなかった。
そして、母さんの背後からは黒いオーラが流れ出したのが見えた。
抵抗できない俺は素直に頷いた。
やはり母さんは強いと感じてしまったのだった。
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