恋華

□kiss物語
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コンコン…

いつもなら扉を叩くと直ぐに開くのに何も反応がなかった

「コンラッド…いる…?」

ユーリは恐る恐る声を掛けるとコンラッドの部屋に入った。



ユーリの生誕祭が近づくにつれ、本来王であるユーリの護衛が主な任務であるコンラッドも状況に応じて様々な任務をこなしていた。


今も兄グウェンダルに請われ、国境付近の警備体制の視察に行き、漸くここ血盟城に帰城した。



やっとコンラッドに会える!

とユーリは喜んだ。


大急ぎで仕事を片付けて彼の部屋に来たのだが

「……寝てるし……」


余程疲れていたのか、コンラッドは軍服を脱ぎシャツの首元を緩め寝台に横になっていた。



室内を照らす月光に彼の端正な寝顔がよく映える…
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