恋華

□君のためにできること
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なんでこんな事になったんだか

胡乱げな視線をコンラッドが向けると美形王佐、フォンクライスト卿ギュンターが何かを感じたのか振り向いた。

「どうしました?コンラート」

陛下の母君手ずからのお料理を頂けるなんて…!と感激で涙を流しつつ

「いや、なんでもないよギュンター」

柔和な笑顔でコンラッドは言った。

スイスでようやくユーリ達に合流したギュンターは、「愛する陛下のお宅訪問」に汁を大放出で大喜び、絶好調だ。

「あ、そういやギュンター部屋どうする?」

ユーリが言った。

異界からの客人たちのうち、コンラッドとグウェンダルは一階の客間、ヴォルフラムはユーリの部屋に泊まっていた。

「へへへ部屋ですか!?おおおお許し頂けるのなら陛下のお部屋に!!!」



そうはさせるか!


なんだとギュンター!僕を差し置いて貴様ユーリと同室など赦さーん!!!と三男が口を開き、怒り出す前にコンラッドは言った。

「ああ大丈夫ですよ、彼なら俺と同室になってもらいますから」

そういうとコンラッドはギュンターの肩をガッシとつかんだ。

「ショーリ、すまないがグウェンと同室になってもらっていいかな?」

「ああ、俺は構わない」

勝利はあっさり承諾し、グウェンダルも頷いた。

さすがだ、この二人とも………気付いていたか。

「な!?そんな私は…」

「ギュンター、お借りした部屋の片付け掃除、荷物の整理、それに念のため箱を守るものがいなくてはならないだろう」

「うっ……!」

そう言われれば王佐である自分は断れない。

「というわけで、ご安心ください陛下」

「陛下ゆーなよ、名付け親〜そっかわかった、師弟同士でつもる話もあるもんな」

「そうそう、いやぁ仲良き事は美しきかなだねぇ」

コンラッドの言葉に渋谷家の食卓に同席していた村田も頷いた。

「そんな陛下「そうですよ、あユーリ水のおかわりいかがです?」

ありがとな♪どういたしましてとにこやかに笑いあう二人の姿にフォンクライスト卿ギュンターの心の中はダカスコスが裸足で逃げ出すほど荒れ狂った。
 
 
 
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