NARUTOの話

□夢を見た。
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夢を見た。
殺される夢だ。
オレと同じ蒼い雷をまとった腕がオレを貫くのだ。

夢を見た。
悪い夢だ。
いや、悪くないかもしれない。
オレを殺したのが、あの離れて行った黒髪の教え子だったからというわけではないが。
死ぬときは死ぬのだ。生きているのだから。

死にたい、と思ったことはある。
死にたくない、と思ったことは、左目を譲り受けた時からはない。
まだ死ねない、と思う。
約束したのだ。先を。

「カカシ、いつまで寝とるつもりだ。」
「いや、もう起きるよ。」

外は、まだ暗い。

「今日は雨じゃ。」
「そうか……ありがとう、パックン。」

時計を見る。一時間くらいはオビトに会いに行けるだろう。
遅刻したら、ヤマトが呼びに来るだろうし。

視線をずらせば、フレーム越しに黒髪の少年が二人。
そっと、夢で貫かれた場所を抑える。

不思議と、熱かった。

「早うせい、カカシ。」
「ああ、おはよう、パックン。」
「そういうのは、もっと先に言え。」
「……それもそうだ。」

しびれを切らしたパックンに急かされ、ようやくベッドから下りる。

今日から、サスケを捜しに里を発つ。



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