NARUTOの話

□お題 カカヤマ
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「カカシ先輩…」

「んー?」

「これは何かの冗談ですよね?」

「へー、テンゾ……じゃない。ヤマトにはこの状況が冗談に思える訳だ」


「いや、冗談ということで水に流したいだけです」とは、実際に口にしても先輩は絶対に聞き入れないだろう。
カカシ先輩は上機嫌になると、攻め気質になる。
そして今、先輩は今までにないほど機嫌が良いのが見てとれた。

僕は冷や汗をかきながら全力でε=┏(; ̄▽ ̄)┛の体制に入った。

が。

「逃がさない♪」

「…っ!?」

さすが先輩。こういう時は異常に速い。
と、感心してる場合じゃないぞ、僕!!

「逃がさない」

さすが先輩。こういう時は異常に格好いい。(反則)

思わずその低い声に聞き惚れた僕だったが、兎に角ひっぺがされた上着を引っ掴んで両手を組んだ。

「木遁・木錠壁!!」

「雷切ぃ」

僕の決死の反撃は、気の抜けたしかし強力な攻撃にあっさりとぶち破られ、一瞬で床に組み伏せられた。
…てか、ここで必殺技使うんですね、先輩。

「て〜んぞ〜

いや、ヤマトですから、先輩。


半分以上諦めの境地に入った僕のベルトに手をかけながら、先輩は僕に言う。

「暗部抜けてからオレが弱くなったと思ってただろ」

はい。思ってました。

心で呟きながら先日の暁の一人との戦闘を思い返す。
あの時僕は先輩に、カッコ悪いと言ったのだった。

「ナメんじゃないよ」

ぺろりと首筋を舐められる感覚と、暗部時代の、今より少し若かった頃に初めて先輩に喰われてしまった時の事を思い出して。
僕は背筋を震わせた。


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