NARUTOの話
□ある夏の日。
1ページ/3ページ
カレンダーを見て、ふと気がついた。
「ヤマト。お前誕生日いつだった?」
数瞬ポカンと口を空けてオレを見たヤマトは、再び本(寺の建て方が載っているらしい)に視線を落として言った。
「とっくに過ぎてますよ。」
「や、悪い悪い。すっかり忘れてた。」
「でしょうね。先輩はそういう人ですから。」
オレは心の中で舌打ちした。確かに忘れたオレも悪いが、一言言ってくれれば良かったのに。
「おい。」
「なんです。」
「何か欲しいモノは無いか?」
「今更プレゼントですか?」
別にいいですよ……と言う。ここ数日続いた不機嫌が、ここに来て最高潮に達しているらしい。
どうにかしないとな、とオレは思った。
「ちょっと買い物行ってくる。」
寝転がっていたベッドを抜け出し、床に胡座をかくヤマトの前を通り過ぎて玄関に向かう。
「ゲーセンの景品とか、僕は要りませんからね。」
「……。」
オレは、そこまでケチじゃない。何だよゲーセンって。
.
もしも頭に続きが浮かんだら付け足します。