REBORNの話

□だからって、期待以上だ。
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「うー……さむ。」

「そうか?」

「寒いわよ。池も凍ってるじゃない。」

「なら早く車に戻ってくれ。護衛としてはアンタをこんな野外に曝したくない。」

「散歩くらいいいでしょう。」


スケートは我慢したんだから。という彼女の視線は、遊歩道の柵の向こう、凍りついた池の上を滑る子供達に向けられている。
手を振る子供達に笑顔と、同じように手を振って返す様子に、アンタいくつだ。と、オレは溜め息を着いた。


「ねえ、γ。アンタ随分とマフラー長いのね。」

「え、ああ。まあ。」


いつの間にか後ろに居た彼女に首に巻いた安物を引かれて、オレは少しつんのめった。

振り返れば、お見通しと言わんばかりの笑みを浮かべた彼女。


「二人用みたい。ちょうどいいわ。」

「あ、おい、ボス!」


さっと首筋に寒さが沁みた。逆に彼女はわざわざオレが温めた部分を巻き付けて、御満悦だ。


「あはは。あったか〜い。はい、アンタの分。」

「〜〜っ」


こうなればいい。と、ぼんやり思って買ったのは、確かだ。


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