龍が如くの話

□大吾さんと真島の姉さん。
1ページ/7ページ

(バンタムのカウンター席かなぁ。大吾さんは左に、真島の姉さんは右に。カウンターに右肘つきながら真島の姉さんは大吾さんに右目を向けて話してたところ。)


ふと、視線を外してグラスを揺らし、カランと氷が音を立てた直後に叔父貴は呟いた。

「男の子やったら大吾朗って名付けよかぁ。」

見れば叔父貴は左手を緩く自分の腹部に当てている。それにいつになく真面目な声音。

まさか、こど、も?

「それって……ほ、本当か叔父貴……!」


(ってマジに信じかけて入籍とかマイホームとか一瞬で色々考えるんだけど直後に机バシバシ叩いて爆笑する真島の姉さんにからかわれたと気づいて赤面する大吾さん、と。)


「叔父貴(怒)!」

「ひ〜ひっひっひっ、だぁいごぉ!今の顔最高やったでぇぇぇ!」

「クソっ……!」


(バンッと万札カウンターに叩き付けて出てってしまう大吾さん。カウンターにしがみつくように笑い続ける真島の姉さん。)


「追わないんですか?真島さん。」

「はあ?何でワシが追わなアカンねん。」

「堂島さん、傷付いてましたよ。」

「ひひっ。」


(グラス拭くマスター戸部さんの言葉に小さく笑って目を細め、真島の姉さんは上機嫌に残りの酒を飲み干す。)




次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ