NARUTOの話

□ななのつき、はつかあまりみか
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7月22日午後23時38分

「おい、これはどういうことだ」

うちはサスケ(12)は台所に入った途端、青白い壁を発見し、不機嫌な表情を向けて質問した。
なぜ台所で結界を張る必要があるのか。あの怪しい大人の行動は時々理解に苦しむ。

「おー、サスケ。後で教えてやるから半刻ほど待ってろ」

玄関から居間まで、辛うじて人一人歩ける空間を残して台所を埋め尽した“壁”から、額当てとベストを外した怪しい大人が顔を出す。

「今教えろ」
「却下。今は居間にいろ」
「寒いオヤジギャグだな」
「バレたか」

それきりカカシは頭を引っ込め、サスケの呼び掛けにも答えなくなった。

「なんなんだいったい」

不機嫌な声を漏らしながら“壁”に触れてみる。
硬い質感と冷たい感触。それは、時が来るまで絶対に説明をしない、というカカシの拒絶を表しているかのようで、サスケは非常に面白くない。
しかし何をしても無駄(呪印を解放すれば破れるかもしれないが)だということがわかっているので、仕方なく居間に向かう。
暇つぶしの為か、机の上に乗かれていた忍術書に目を通し、印を何度も練習する。
その間もちらちらと時計に目を向けてしまう。注意力散漫も甚だしい。

きっかり15分後、つまり23時53分になって、サスケは再び“壁”の前に立った。

「半刻だ。話せ」

姿を見せずに“壁”の向こうからカカシは答えた。

「そう急くな。“半刻ほど”っつっただろ」
「まだ待てって言うのか」
「あと7分」
「何が半刻だ。一刻の間違いだろ」
「分かった分かった。とにかくあと7分待ってろ」

また返事を返さなくなったカカシに毒付きながら、サスケは居間に戻る。
先ほどとは別の巻物を取り、文字に目を通していく。
なぜか“7分後”がとても待ち遠しかった。
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