NARUTOの話

□奈良シカマル(16)
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窓際のベッドに横たわる女性が口を開いた。

「シカマル、誕生日おめでとう」
「ありがとうございます」

室温を少し暖かめに設定された木ノ葉病院の一室。扉に貼られたプレートには“夕日紅”の文字。
奈良シカマルは彼女のベッドの横に椅子を置いて座っていた。

「いくつになったの?」
「16です」

穏やかな表情で尋ねる紅に、シカマルは照れたように鼻の頭を掻いて答えた。

「9月ももうすぐ終わりか…すっかり秋ね」
「でも今年は平年よりまだかなり暑いっすよ」

風は涼しくなってきたとは言え、まだまだ太陽は勢力を保っていた。任務中に、草むら、岩の陰、木の上などで待機しているだけで汗が滲むほどである。

「そうなの?しばらく外に出なかったから…」
「入院したばっかの頃はよく脱走してたそうじゃないですか」
「さすがにもうね…下手に動いてお腹の子に障ったら恐いじゃない」

大きく膨らんだ腹部を愛しげに撫でる。時々中で動くのが感じられるのか、美しい顔に笑みが浮かんだ。
その幸せそうな笑みにつられて、シカマルも微笑を向ける。
紅は、ふとシカマルを見据えて、触ってみる? と問掛けた。
シカマルは驚いて紅をまじまじと見つめ、赤くなって小さく頷いた。

「どう?」
「いや、別に動かな…っ動いた!!」
「フフ…生きてるんだから、動くわ」
「や、でもその、あの、な、なんていうか…不思議…で」
「しっかりしてよ。“シカマル先生”?」
「あ…えと…はい」

慌てるシカマルに紅はこらえられなかったようだ。クスクスと笑う彼女に気付き、シカマルは無然とした表情を向ける。

「紅先生…」
「ああそうだわシカマル。アナタにプレゼントがあるのよ。受け取ってちょうだい」
「え?」

急な話題の転換に一瞬追い付けず、ポカンと口を開けて固まってしまったシカマルだった。
入って と扉の外に声がかかる。するとカラカラと音を発てて扉がスライドした。ヒョコッと頭を出した彼はニッコリ微笑んで言った。

「やーシカマル、誕生日おめでとう。紅は酷い女でなあ、オレをパシリに使ったんだ」
「人聞きの悪いこと言わないでよ。『喜んで、女王様』とか言ってたくせに」
「言ってませーん」
「言ったわよ」

軽口を叩きながら部屋に入って扉を閉め、シカマルが用意した椅子に礼を言って座る。
見つかった? と尋ねる紅に、トーゼン。しかし紅もドジだな。 と答える彼にシカマルはビビりながらも話しかけた。
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