龍が如くの話

□目覚めるとそこは暗い病室/赤い血の滲んだ白い包帯
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「柄本医院やないの。懐かし。何年ぶりやぁ?……てことはワシャア。」

見れば、清潔さだけが取り柄の硬く重い布団に自分の片腕が投げ出され、あまつさえ腕の中程からは細いチューブが生えている。
透明なそれをゆるゆると目で辿ると枕元にそびえ立つアルミのスタンドに吊るされたパックに繋がり、ローテンポながらリズミカルに事務的に点滴されているのが分かった。
布団をはね除けると薄水色の羽織がまず視界の大半を占め、更に引きちぎるように前をはだければ一点を除いて白い包帯がかなりの面積を覆っていた。

真島は食い入るように赤い滲みを見る。

数分後に呆れ顔の主治医を半ば担ぐように連れてきた構成員は、またしても全力で人を捜すために神室町を駆け回る事になった。





無印でバッティングセンターの闘い後の真島の兄さんは、まだまだ狂犬全開。
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