短編集「紅蓮」

□螺旋階段〜彼女と彼の関係〜【完】
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「まぁ・・わからないならいいよ。べつに・・」

コウは早足で歩いて行く、私はその影を追いかけようとするが今まで一緒に
いて気がつかなかった。

こんなに逞しい背中だったのか・・。

今まで近くにいたのに距離が遠く感じてしまうのは何故なんだろう?

昔は私よりおとなしくて怖がりでかわいい子供だったのにね。

なんだろう・・?

「彼女できたらコウ離れしなきゃね。」
わたしは別に面白くもないのに愛想笑いを浮かべている。

無性にさびしい感じ、親友が遠くに行ってしまうような・・。

「はは・・そうだろうな・・。」
コウは後ろを振り向かず、相変わらず早走り。
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