*SHORT STORY*

□君は僕に似ている
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『………何か用??』

夜道を散歩中のアンナは
気配に気づき
振り向いた



勿論、そいつの正体など
分かりきっていた



「さすがアンナ、よくわかったね
でも夜道の散歩は危険だよ、アンナ

いつ何時襲われるか
わからないからね」


木の陰から出てきたのは
アンナの許嫁の双子の兄
ハオである

ハオはニヤニヤしながら
アンナに言った




『あんたにそんなこと言われる筋合いないわよ
それに、そんなこと言ってるあんたが一番危険よ』



アンナは睨みつけながら言った





ハオはニコニコして
何もいわない


その態度にアンナは
イライラしていた



『用がないなら、私行くから』


アンナはまた前を向き
歩きだした




しばらく無言でアンナを
みていたハオは口を開いた


「……君は僕に似ているね」





『は!?』


理解不能なハオの言葉に
アンナは進めていた足を止め
振り返りハオを睨んだ




『あんたと一緒にしないでくれる!?』



アンナは言った



「似ているんだよ、アンナ
僕たちは
だから結ばれる運命なんだよ」
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