ONEPIECE部屋
□二人の剣士
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一方―――ツルギは小船を岸につけると、碇を下ろして船を降り、流されないように停泊させる為の作業をしていた。
すると、急に後ろから声が聞こえた。
男「お、ロビーン!ゾロ見つけたぞー!」
ツルギ『!・・・ゾロ?』
振り向くと、手配書で見た賞金首、モンキー・D・ルフィがこちらに駆けてくる所だった。
後ろから、ニコ・ロビンが歩み寄ってくる。
ツルギ『モンキー・D・ルフィ!?』
ルフィ「探したぞゾロ!」
ツルギ「え?」『どうやら、俺を仲間のゾロだと勘違いしてるようだな・・・』
ツルギがそう思っていると、ロビンが冷静に言った。
ロビン「船長さん、よく見た方が良いわ。この方の髪は黒。剣士さんは緑色よ。」
ルフィ「あ、そっか。ワリィな、勘違いしちまった!」
ツルギ「え?あ、いや別に気にしてねぇから心配すんな。」
ルフィ「!」
ツルギ「な、何だ?」
ルフィ「す!すっげぇ!ゾロと姿形が似てると思ったら!レインと同じでゾロと声や雰囲気も同じだ!」
ツルギ『れいん?レインって・・・通称歌島の、サクレッド・レイン王子の事か?』
ツルギがそう思っていると、ルフィが言ってきた。
ルフィ「そうだ!俺達、お前にソックリの男を捜してんだ!見なかったか?」
ツルギ「い、いや。て言うか、俺ついさっきこの島に辿りついたから。」
ツルギが小船を指して言う。
ルフィ「そっか。じゃあ見つけたら、東の船場に連れてきてくれねぇか?俺の船そこに止まってるから。」
ツルギ「あ、ああ・・・」『海賊が船つけている所言っていいのか!?』
ツルギは一瞬そう思った。海軍だから当たり前なのだが。
ロビン「じゃあ、私達はこれで。」
ルフィ「じゃあなー!」
そう言って去ろうとするルフィ達を、慌ててツルギが呼び止めた。
ツルギ「!ちょっ、ちょっと待ってくれ!」
ルフィ「あ?どーした?」
ルフィとロビンが振り向き、ツルギがそっちへ向かう。
そして、一緒に歩きながらツルギが言った。
ツルギ「あのよ、俺もお前等と同じ、『人探し』してんだ。」
ルフィ「へーっ。どんな奴だ?」
ツルギ「俺の親友だ。」
ロビン「特徴は?」
ロビンの言葉に、ツルギは特徴を伝えた。
ツルギ「髪は黒で短髪。赤いベストに半ズボンの、カケルって奴だ。見なかったか?」
ルフィ「うーん・・・いや、見なかったな。」
ツルギ「そうか・・・」
ルフィ「まぁ気にすんな!まだこの島にいねぇって決まった訳じゃねぇ!」
ルフィはツルギの肩を叩き、いつも通りに笑った。
ツルギ「そ、そうだな。じゃあ見かけたら伝えといてくれないか?『西の海岸で待っててくれ。』と。」
ルフィ「オウ!解った!」
ロビン「貴方、名前はなんて言うの?」
ツルギ「俺?俺の名前はツルギ。お前等は?」
ルフィ「俺はモンキー・D・ルフィ!」
ロビン「私はニコ・ロビン。」
すると二手に道が分かれていた。
ルフィとロビンは右の道、ツルギは左の道に行く事にした。
ロビン「じゃあ私達はココで。」
ルフィ「じゃあな!ちゃんと伝えとくぜ!」
ツルギ「お、オウ!またな!」
ツルギとルフィは離れていった・・・
その時ツルギは、思っている事があった。
ツルギ『気づかれなかったか?カケルが、ルフィとソックリだって事に・・・』
実は・・・ツルギの親友のカケルは、右目の下に傷跡があるのです。
ツルギはそれを省いて、ルフィとロビンに特徴を教えたのでした。