ONEPIECE部屋

□二人の剣士
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もしこの後の出来事にサブタイトルを付けるとしたら確実に「不意の遭遇」だっただろう。
ゾロは森の中をさまよっていた。

ゾロ「まずい・・・完全に迷った・・・」

一方・・・ツルギは・・・しばらく歩き、森の入り口に到達した。

ツルギ「カケルのヤツ結構木々や植物が好きだからな・・・」

そう言うと、中に入っていった・・・
当然、しばらくしてゾロとツルギがぶつかった。

ゾロ「お、悪い。」
ツルギ「あ、こっちこそ悪ぃな。」

顔を見合わせる二人。

ゾロ・ツルギ「「なっ!」」

声がハモる。
ゾロは和道一文字を構えた。慌ててツルギが止める。

ツルギ「お!おい待て!」
ゾロ「待てるか!何者だ!」
ツルギ「何者って・・・今日この島に来た、ただの船乗りだ。」

冷静にそう言うツルギ。ちなみにあまり嘘は言っていない。
今日ここに来たのは事実だし、海賊も海軍も元を正せば船乗りだ。
掲げる帆に描かれているのがドクロかカモメか、そんな差だ。
少なくてもツルギはそう思っている。
それを聞くと、ゾロは剣から手を離した。するとツルギはちょっとからかった。

ツルギ「そう言えばお前どっかで見たな・・・」
ゾロ「あ?当たり前だ。」
ツルギ「鏡の前以外で。」
ゾロ「うぉい!」

大声で突っ込むゾロ。

ツルギ「冗談だよ。海賊狩りのロロノア・ゾロだろ?確か、賞金六千万の。」
ゾロ「ああ。」
ツルギ「俺よく間違えられんだよな。」
ゾロ「俺が知るか。」

すると、ツルギはルフィの伝言を思い出した。

ツルギ「あ、そうだ。さっきお前の船長にあったぞ。」
ゾロ「あん?ああ、ルフィの事か・・・」
ツルギ「え?あ、やっぱりアイツ一億の賞金首のモンキー・D・ルフィだったのか。」
ゾロ「まぁな、アイツなんか言ってたか?」
ツルギ「ああ。確か『東の船場に船止めてるのを忘れてないか?』だと。」

とりあえずツルギはルフィが言った事をちょっと変えて伝える。
海軍だから、海賊の船を見る訳にはいけないと思ったのだ。

ゾロ「ああ、ありがとな。」

ゾロはそう言うと、ツルギに背を向けた。
ソレを見たツルギはある物を取り出す。
その物体を見ながらツルギは言った。

ツルギ「おい、そっちは西だぞ。」
ゾロ「!」

ツルギが言った一言にゾロは硬直する。
そう、ツルギが取り出した物体はコンパスだったのだ。

ツルギ「なぁ、良かったら・・・」

これ使うか?と言おうとして思いとどまるツルギ。
その声にゾロが反応する。

ゾロ「何だ?」
ツルギ『コイツにコンパス貸したとしても使えないだろうし、第一返してもらえねぇ・・・だったら・・・』「俺が案内してやろうか?東の船場まで。」
ゾロ「ん?オオ、悪いな。」

そう言うとゾロとツルギは森を抜けた。
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