完全パラレル電王部屋
□第一章・・・終りからのスタート
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良太郎「みんなぁ・・・」
デンライナーが、時間が守り切れたことで、モモタロス達を連れ過ぎ去ってしまった。
残っているのは良太郎の記憶のみ・・・
良太郎の拳に、涙が雫となって落ちる。
侑斗も過去に戻ることで愛理の夫である桜井侑斗を復活させている。
良太郎「・・・ごめんね・・・皆。」
一瞬、良太郎は何もないと考えてしまったのだろう。
そう言って涙をぬぐい、立ちあがった。
良太郎「何もないわけないよね。皆と僕が一生懸命守ったこの時間なんだから・・・」
だが、悲しみはぬぐえず、良太郎は皆と初めて出会った場所や、出現した所を歩いた。
良太郎「ここでモモタロスを自転車で引いたんだっけ・・・」
道路を歩きながらつぶやく。
良太郎「ここでウラタロスとリュウタロスが憑いたんだよね。リュウタロスには気付かなかったけど・・・」
歩道ではそう思い出しつつ、誰も聞いていない独り言をつぶやく。
良太郎「キンタロスとあったのはここ。モモタロスが体借りてたけど。」
良太郎はモモタロスとキンタロスがケンカした所を確認するように歩いた。
残るは、リュウタロスが初めて出てきた場所・・・愛理のいるミルクディッパーだ。
だが、良太郎は立ち止った。
良太郎「ごめん皆・・・僕、立ち直れそうにないよぉ・・・」
そう言ってしゃがみ込む。
だが、良太郎は気付かなかった。
出会った所を歩くたびに、砂が自分の体に入り込んでいた事を・・・