パラレル・チルドレン!

□第一話『不意の境遇』
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ココはバベル・・・のヘリの中・・・
いつものように任務へと赴く一つのチームがあった。

皆本「今回の任務は救助活動。土砂崩れに巻き込まれた人達の救出だ。」
薫・葵・紫穂「「「了解!」」」

彼等は特務エスパー、ザ・チルドレン。
三人ともレベル7のエスパーで、10歳の女の子だ。
彼女たちは性格に難があり、これまで何回も指揮官が辞めて行った。
唯一、彼女たちを纏め上げ、信頼を得られたのが、支持をしていた皆本である。

皆本「二度目の土砂崩れが起きる可能性がある。十分注意して活動しろ。」
薫「大丈夫だって。心配症だな皆本は。」
葵「せや、もし起きたらウチがテレポートするし。」
紫穂「大船に乗った気でいて頂戴。」
皆本『コイツ等は・・・』

そんなやりとりをしているうち、現場に到着。
そこには既にバベルのエスパーが救助を手伝っていた。

薫「よっしゃあ!行くぜ!」
葵「うちに任せとき!」

葵がテレポートで土砂の中に入り、薫がサイコキネシスで土砂をどかし、紫穂が人がいる所を把握して救助。
それが一番効率のいい方法であった。
数時間後・・・救助活動が終了し、土砂の中に人がいない事を確認して帰ろうとした矢先、ガラリと嫌な音がした。

賢木「!危ねぇ!土砂が!」
紫穂「きゃあっ!」
皆本「紫穂!」

いち早くその音に気付いた賢木がそう叫ぶと、紫穂がすでに巻き込まれる位置にいた。
それを突き飛ばす事で土砂から庇い、その代わり皆本が土砂崩れに巻き込まれる。

紫穂「皆本さん!」
葵「皆本はん!」
賢木「皆本!」

一瞬の出来事だったので、対処が間に合わなかった。
薫が土砂に向けた手は小さな力すら発揮されることは無かった・・・

薫「みっ・・・皆本ぉぉぉ!」

薫の虚しさからくる悲鳴のような声を、葵達は止める事が出来なかった・・・
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