きまぐれポーエット

□つかの間
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戸惑い続けた泪は
強引に押し退けて
思い悩んだ安らぎを
捨てに行こうか

悲しみは癒えない
苦しみも消えない
泣き腫らしたその瞳が
映すのは孤独

消え去った言葉は
帰っては来なくて
信じきったあの笑顔は
もうどこにもない

響き渡る祈りの謳
誰への手向け
砕け散った想いの奥
滲んだ光

彷徨い続けた記憶の
径を遡って
弱り崩れた志
埋めてしまおうか

干からびた木の葉が
舞い落ちたその後
通りすぎる寒い風は
振り向きはしない

広がった波紋が
揺らめいた湖
濁りきったその水面は
何も映さない

見上げる空輝く星
誰の幻
思い出した幼い日々
暗い太陽

失い続けた想いの
真実を問いかけて
遥かに霞む道標
燃やし尽くそうか

咲き誇った深紅の華
誰の想いで
指の隙間零れ堕ちた
彼方の願い

戸惑い続けた泪は
強引に押し退けて
擦れ痛んだ世界地図
捨てに行こうか

償い続けた嘆きの
罪人は立ち上がる
嗤ういつかの面影を
消してしまえたら

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